愛媛大学 EHIME UNIVERSITY

Global Ambitions: Ehime Companies Active Overseas

日本を飛び出して海外で活躍する愛媛県企業

プロジェクトについて

 本プロジェクトでは、海外での拠点形成や海外企業との連携を通じて新たな事業展開を進める愛媛県内企業13社より協力を得て、海外事業の内容や事業開始の経緯、諸外国における発見や制約、可能性などに関する実態調査を行った。世界のボーダーレス化が進行し、社会が刻々と変化する中、グローバルな事業展開には、その方法も規模も決まった正解などなく、むしろ千差万別である。各企業が何を求め、何を得て、そしてこれから何を目指すのか、本プロジェクトを通じて生の様子を感じていただきたい。
 なお、本プロジェクトの調査実施期間は2020年11月~2023年6月であり、この間のコロナ禍は各企業の事業展開にも大きな影響をもたらした。そのため、各企業に関する内容は、調査時点のものをベースとしつつ、本ページ公開までに新たに得られた情報を適宜追加して記述した。

企業一覧

総括

 各企業の海外展開の実態は、本プロジェクト開始当初に想定した内容をはるかに超えて多様でかつ可能性に満ちていた。これとともに、海外を目指す動機もまた、多種多様であったことも興味深い。業界が直面する課題の克服、日本の技術や文化の海外での活用、はたまた個人の関心・体験を発端とする新ビジネスなど、日本という枠を超えることで生み出される価値が、そこには多数存在した。そして、こうした価値がやがて普段の生活にも還元され、社会に次なる変化をもたらす原動力となっていくのだろう。
 グローバル共創人材育成を掲げる本講座においても、こうした視座や知見は重要な意味を持つ。海外渡航やグローバルな社会動向に関心を持つ学生は決して少なくない。しかし、最初から明確な目的意識や活動計画を設定し、それを達成しなければならないのではないかという、良くも悪くも「真面目な」考え方が、自らの意欲や行動を束縛してしまっている側面も大きいのではなかろうか。しかし企業という組織レベルでさえも、海外展開に着手して初めて気づき、当初の予測や計画もそこそこに、むしろ柔軟な対応を取ることで、新たな道筋が切り開かれるという状況が、各企業での調査から見出された。こうした例を参考に、日本国内か国外かという次元ではなく、世界の中での自分自身という意識のもとで、一人でも多くの学生がグローバル共創人材として社会に羽ばたいていってもらいたい。そしてその一助となるよう、本講座の役割を今後一層強化していきたい。

愛媛大学社会共創学部
グローバル共創人材育成(愛媛銀行)講座
森本 明・淡野 寧彦

愛媛銀行寄附講座について

 愛媛銀行寄附講座(グローバル共創人材育成(愛媛銀行)講座)は、愛媛銀行と愛媛大学との連携のもと、社会共創学部において2017年度に設置されました。
 本講座では、準正課教育として、実践コミュニケーションスキル講座や異文化交流活動等の展開、公開講座・講演の開催などにより、グローバル教育を多面的、実践的に強化します。また、海外フィールドワーク、海外研修、学生自主活動への支援も行っています。研究においても、海外でのフィールドワーク等を通じた海外ステークホルダーとの協働・共創や、新たな海外のフィールドワーク先等の開拓を支援しています。
 これらを通じて本講座は、教育と研究、そして社会貢献が一体となった社会共創学部におけるグローバル共創人材を育成することを目的としています。

愛媛銀行×愛媛大学