授業紹介

農山漁村調査演習

授業の目的

地域の状況を把握する基本的な手法について、演習を通して修得します。必要な情報に応じた調査手法を適切に選択する力、その設計を行う技術力、効果的な実施方法によって情報を取得する力、論理的な分析力、分析結果の表現力を高め、卒業研究の取り組みへつなげます。

 

授業の構成と概要

四国の地図から分水嶺や地形的特徴を読み取る

地図の読み解き

四国の地図を作成し、等高線から分水嶺と河川流域を判別します。また、地形や標高から、地域の特色を読み取り、産業や暮らしと関連づけて考察します。

課題設定と文献検索

自身の疑問に基づいて課題を設定します。設定した課題の解決案を明らかにするため、図書館で必要な文献を探し当て、結果を記述します。このように、膨大な文献から、自身の求める情報を的確に選択する力を養います。


既存のデータから将来の人口や高齢化率を推計

統計データの分析

統計データを使用した例題を解きます。農林水産物の流通の動向、地域資源の生産と土地の関係、コーホート分析による人口の将来推計などを行います。表計算ソフトを使用するスキルを高めるとともに、データから物事を把握する力を養います。

 


表計算ソフトを使用したデータ処理

アンケート調査の設計・実施・分析

グループに分かれ課題を設定し、それを明らかにするためのアンケート調査を行います。アンケートは、紙の配布や電子媒体で作成したフォームによって回答を収集した後、その集計を行います。このようにして作成されたデータを、学生個々で分析します。

考察とレポートの作成

アンケート調査の結果に基づき、調査レポートを作成します。調査の設計、分析、考察を踏まえ、報告書や論文を作成するまでの一連の流れを学びます。

教員からひとこと

地域の状況把握には様々な方法があります。本科目では、その中でも客観的データの取り扱いを重視し、情報の正確な処理・伝達を行います。併せて、地域住民への聞き取りや踏査なども有効であり、必要な作業です。様々な方法を駆使して地域の実態に近づき、研究の成果を上げていきましょう。