授業紹介

会計学原理Ⅰ

授業の概要

この講義は、株式会社会計を中心とした会計学を学びます。また、日本商工会議所が実施している日商簿記検定試験2級(商業簿記)以上に合格するレベルの知識や学力を身に付けることを目標に週2回第2Qで開講しています。

授業のねらい

株式会社で広く一般に用いられている会計は、組織的・秩序的な記帳技術の複式簿記に基づいて行われています。そこでの基本的な会計処理方法を中心にしながらも、その背後にある理論や歴史も含め、より高度な会計の理解を深めることを目的とした科目が、この会計学原理です。したがって、単純に資格取得のみをねらった科目ではありません。

2021年度の授業内容

資料の一部抜粋

具体的な授業のテーマは、株式会社と純資産・外貨換算会計等・リース会計・圧縮記帳等・棚卸資産会計・有形固定資産会計・無形固定資産会計・引当金会計等・税効果会計・連結会計・本支店会計となります。

教員からのコメント

簿記のうち単式簿記は、古くは紀元前4000年頃に貨幣(エジプト文明時代のパピルス=穀物預かり証)が誕生した時代から存在していたといわれていますが、複式簿記はその原型が西暦1300年代のイタリアで誕生したとされています。一方で、今日における期間損益計算(利益計算)を中心とした会計が誕生したのは、19世紀に入ってから株式会社形態が広く普及することと相俟ってのことです。今日のように、グローバル化の進展に伴い、株式会社の会計も大きく変化してきております。基本的な帳簿記入の在り方を変更することなく、資産・負債・純資産(資本)・収益・費用といった記録の対象やその内容を少しずつ今日における株式会社の実態に合わせて変えてきています。したがって、従来の取得原価主義会計ではなく、有価証券の時価評価基準はもちろんのこと、税効果会計や連結会計も当たり前となってきています。

また、昨年から世界中で新型コロナが感染拡大化しており、その影響から大学でも授業の在り方を大きく変貌させてきております。そのため、対面で受講生の理解度を肌で感じながら授業を進行することが難しくなってきました。しかし、非同期(オンライン)だからこそ、授業のタイミングを受講生で決められ、速度も自由に変更できます。また、繰り返し聴き直すことで聞き逃すこともありません。今後は、多様な授業形態が構築されていくものと思われます。これからの時代は、社会の変容に適応する力を身に付けておくことで、生き抜く力となるのかもしれません。