企業基本情報
- 社名
- カミ商事株式会社 KAMI SHOJI CO., LTD.
- 所在地
- 愛媛県四国中央市三島宮川1-2-27
- 設立
- 1962年
- 事業概要
- 和洋紙、板紙、家庭紙、製紙原料などの製造・仕入・販売
- 年商
- 1162億円(2024年)
- 従業員数
- 214人(2024年)
中国山東省の現地法人 2005年設立
中国、アメリカ、タイ、台湾、オーストラリアなどへの紙製品の輸出
いつの頃からか「ペーパーレスの時代」という言葉が広まったが、実際のところ、紙はわれわれの生活の中で決して欠かすことはできない存在であり、世界共通のグローバルな商品でもある。紙を通じて、日々の生活から地球環境保護にまで広く関わる事業を展開するのが、四国中央市に本社を置くカミ商事である。
和洋紙の卸売を起点に事業を開始した当社では、1978年にティシューペーパーなどの家庭紙製造も開始した。1985年には海外の紙パルプメーカーと商品の開発輸入に着手するなど、早くから海外との関係構築を進めてきた。2005年には共同出資によって中国山東省に現地法人を設立し、パルプモールドを製造している。
2016年にはFSC森林認証のCoC認証を取得、さらに、2019年にはPEFCの認証も取得した。これは、環境保護を目的に、認証を受けた森林の木材を用いて製造・加工・販売等が行われたことを証明するものであり、最終製品にFSCやPEFCのロゴマークを表記することができる。コロナ禍では、2020年にマスクの製造・販売にも着手した。
紙の原材料となるパルプは、カナダやインドネシア、チリ、ブラジルなどから輸入する。一方、ティシューペーパーをベトナムやアメリカ、フィリピンなどへ、トイレットロールを中国、ベトナムなどへ、大人用オムツや段ボール原紙を中国やタイ、台湾などへ、それぞれ輸出している。
当社では、愛媛大学の留学生就職促進プログラムを通じて、日本語N1資格を持つ中国人男女各1人を雇用している。現時点で入社して3年以上勤務する30歳前後の人物である。2人は大学から日本へ留学しており、中国での商品販売や資材調達を見据えて雇用した。外国人材に対しては、当面の間は日本の商慣習を身に付けてもらう。例えば、日本の企業に所属する以上、日本人のもつ独自の営業感覚を身に付けてもらいたい。そのうえで将来的な中国での活躍を期待している。ただ現時点では、リスニングを中心に、職務上の日本語上達が必要である。
また、当社では引き続き、外国人留学生セミナーに参加し、外国人材のさらなる登用を目指している。外国人材のように特殊な採用人事を行った場合、過去の採用のフィードバックを行ったうえで、次の採用に移るというプロセスが必要となる。また、先に入社した外国人材が、次に入る外国人材の教育係としての役割を担うことも求められる。一方で、外国人材を一人だけ雇用した場合、職場で孤立してしまう可能性にも配慮しなければならない。
日本国内では将来的に人口減少による消費市場の縮小が見込まれるため、人口増加、経済発展が見込まれる東南アジアを中心に海外向けの商品を段階的に増やしていく予定である。