企業基本情報
- 社名
- マルトモ株式会社 MARUTOMO CO., LTD.
- 所在地
- 愛媛県伊予市米湊1696番地
- 創業
- 1918年
- 設立
- 1964年
- 事業概要
- 削り節、液体つゆ、水産加工品などの製造・販売
- 年商
- 246億円(2024年・中国法人を含む)
- 従業員数
- 486人(2024年)
中国
日本の食には欠かせない、まろやかなだし(出汁)の味わい。その材料となる削り節生産の大手が、愛媛県伊予市を本拠地とするマルトモである。生産・販売される製品は家庭用・業務用のいずれも、煮干しや液体つゆ、だしパック、チルドの水産加工品など多岐に渡る。中国や東南アジア、北米での市場開拓が進められており、日本の味が海外に広まる原動力としても期待される。
マルトモの主要な海外拠点は、2010年に現地法人として設立された丸友食品貿易(上海)有限公司である。現地の和食市場が拡大し、だし素材、和食調味料のニーズが高まっている状況を見て、進出を決断した。中国で販売する商品は現地生産品であり、日本と同じカテゴリーの削り節、だしの素、液体調味料などのほかに、現地ニーズに合わせた独自の商品もある。
一方、自社工場を持たず、信頼できる現地の工場にて自社ブランド商品を委託生産している。販売先は、現地の和食レストラン、百貨店・スーパー、加工食品メーカーなど多岐にわたる。
さらに「天猫」「淘宝」などのネット通販サイトにも多数の商品を販売している。中国に進出して15年が経過し、マルトモブランドの現地市場でのシェアと知名度は高くなりつつある。
中国法人には現在、本社の駐在員と現地社員を含め7名が在籍する。事業の安定的な継続のために、商品開発、品質管理、営業などの人材を必要としている。
社内の海外事業部には5人の社員が在籍している。北米市場に対しては、商社を介して、年4億円ほどの売上がある。業務用商品は日本食レストラン向け、家庭用商品はアジア系の住民が主な購入層であるため、日本で生産し、日本国内の製品と同じ味のものを出荷している。
日本食市場は拡大しており今後はさらに販売拡大の余地がある。そのため、現地で活躍してくれる人材をさらに確保したいと考えている。このほか、東南アジア、EU、オセアニア方面にも商社を介して製品を出荷している。
日本は人口減少が見込まれ、製品の値上げも容易ではなく、市場は飽和状態にあることから、現在および今後は魅力的な市場とは言い難い。海外進出の最大の目的は市場開拓であり、今後は海外での販売強化が特に重要である。