学部長挨拶

If egg is broken by outside force, life ends. If broken by inside force, life begins. Great things always begin from inside. 皆さんはこの英語の格言をご存知でしょうか。 たまごは、外側からの力で破られた場合、命が終わります。しかし、内側からの力によって破られた場合、命が始まります。偉大なことはすべて内側から始まるのです。 社会を取り巻く外的環境は大きく変化しています。情報化、グローバル化の波が日本に押し寄せています。AI、ブロックチェーン、ナノテクノロジー、IoT、自動運転といった第四次産業革命は多岐に亘る分野における技術融合、イノベーションを特徴としています。私達の社会、産業、生活、文化などに未曾有の変革がもたらされています。 少子高齢化が進む地方に目を向けますと、産業振興・事業創造の欠如、産業技術イノベーションの停滞、環境問題、災害の多発、農山漁村の過疎化、地域コミュニティや文化の衰退など、地域社会は複雑で多様な課題に直面しています。質と量ともに複雑化した地域課題の解決に、今までの知識と経験のみに頼っていては適切な解を導き出すことはできません。時代遅れの成功体験は、場合によっては社会イノベーションを妨げることもあります。 社会環境の外的変化にうまく対処するためには、社会、産業、文化、教育など、あらゆる面での「内的変化」が必要となります。自ら地域の諸課題に積極的に取り組み、地域の資源を最大限に活用し、地域の人々と共に地域社会を持続可能な社会へと牽引できる人材、つまり自ら「内的変化」を起こすことができる人材が地域社会に求められています。 愛媛大学社会共創学部は地域社会のニーズに特化した教育研究を着実に展開しています。文系理系の幅広い専門領域を融合させ、理論と実践をバランスよく編成することで、学生の専門性を深め、課題解決力を高める本学部のカリキュラムと教育成果は社会から高い評価を受けています。2020年3月に1期生が大学の学びを胸に社会に羽ばたきました。卒業生が地域のリーダーとして活躍し、「内側」から地域課題を解決し、新たな価値創造をもたらすに違いないと私は確信しています。 高校生の皆さん、愛媛大学社会共創学部で学び、仲間と一緒に自身・社会の「殻」を破って、私達と共に新しい社会創りにチャレンジしませんか。

社会共創学部長
徐 祝旗