産業イノベーション学科
「現場密着型教育」で実践力を養う
海洋・農学・工学系の学問領域をベースとし、愛媛県の特色でもある水産業・紙産業・ものづくり産業との地域密着型教育を通じて、技術・技能、さらに経営とマネジメントの能力を修得し、多様な視点から産業分野の持続可能な取り組みに貢献できるイノベーション創出人材を育成します。
海洋生産科学コース
世界的な人口急増の中で、水産業・養殖業の果たす役割が今後より大きくなっていく一方で、愛媛県を含む日本の水産業衰退は大きな課題となっています。このために、水産振興や漁村活性化に向けた研究開発と人材育成が求められています。
本コースでは水産に関わる「生命科学・環境科学・社会科学」の専門領域を踏まえ、それらを超えた,幅広く高度な海洋生産科学の理論と実践を学びます。特に、愛媛県南予地域でのフィールドワークやインターンシップ、および実験・実習を系統的に行い、地域水産業の諸課題を解決に導く実践的な能力を身に付けます。
3年次以降の専門教育から学びの拠点が愛南町・南予水産研究センターに移動します。
紙産業コース
近年、紙産業界は経済のグローバル化や急速な高齢化の影響で、技術者不足が深刻な状況にあります。複雑多様化する紙産業の将来に対応するためには、紙産業界のさらなる発展に向けた研究開発機能の強化と、それを支える人材育成が求められています。
本コースでは、製紙技術論等の「技術」に関する科目と、マネジメントやマーケティング等の「技術経営」に関する専門的科目を学ぶとともに、紙や紙産業の現場を理解するために企業見学や実習を多く取り入れ、自らの「五感」を使った学習を通じて紙製品の製造や経営に関する実践力を身に付けます。
3年次以降の専門教育から学びの拠点が四国中央市・紙産業イノベーションセンターに移動します。
ものづくりコース
ものづくり産業では、デジタルグローバル化による生産性向上に加え、急速な国内の高齢化に伴う技術者不足が課題となっています。このため、マーケティング、製品設計・生産、環境、そして経営までを精通し、そのプロセスや結果を説明できるエンジニアが求められています。本コースでは、機械工学を中心とした専門科目と、それに対応した実験・実習・演習を学びます。
ものづくりコースWEBサイトはこちら。
カリキュラム
2025年度以降入学者
主な研究テーマ
[海洋生産科学コース]
[紙産業コース]
[ものづくりコース]
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- 学科のアドミッション・ポリシー(AP:入学者受入の方針)
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(知識・理解)
1.高等学校等で履修する国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語、情報などに関して、高等学校卒業相当の基礎知識と理解力を有している。(思考・判断)
2.目標を達成するために、産業に関わる様々な事象を多面的に考察し、論理的・総合的な考え方と判断ができる。(興味・関心・意欲・協働)
3.地域社会の持続可能な発展と水産・農業・工業・商業分野に関心を持ち、水産業・紙産業・ものづくり産業等の産業イノベーションに積極的に関わろうとする意欲と熱意を有している。
4.様々な人々と協働しながら、産業の問題の発見と課題の解決に主体的に取り組む姿勢を有している。(技能・表現)
5.他者の意見を理解し、自己の考えを口頭又は文書でわかりやすく表現できる。<選抜方法の趣旨>
【一般選抜 前期日程】
大学入学共通テストでは、高等学校等で履修する主要教科・科目について教科書レベルの基礎的な知識を幅広く身につけているかをみるために、6教科8科目を課しています。また、個別学力検査等では、多面的な視点から論理的に考察することができる知識や思考、表現力をみるために小論文を課しています。さらに、水産業、紙産業またはものづくり産業への関心、思考、判断、意欲、協働、表現力等を総合的にみるために、面接を課しています。
【総合型選抜Ⅰ】
高等学校等で履修する範囲の知識や多面的な視点から論理的に考察することができる思考、表現力をみるために、小論文を課しています。また、関心、知識、思考、判断、意欲、協働、表現力等を総合的にみるために、面接とグループディスカッションを課しています。さらに、高校生活における活動歴等を踏まえ、意欲、能力、関心等をみるために、志望理由書、調査書、活動報告書を課しています。
- 学科のカリキュラム・ポリシー(CP:教育課程編成・実施の方針)
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<教育課程の編成と教育内容>
本学科では、学部カリキュラム・ポリシーに加え、以下の方針に基づいて教育課程を編成します。
・地域産業の持続的な発展の担い手を育成するために、専門教育と課題解決型教育を連動させたカリキュラムを構成します。
・産業イノベーションに関する基礎知識を幅広く学修し、水産業、紙産業、ものづくり産業の分野において必要な専門知識を修得できるように、共通教育、基礎力育成科目群、実践力育成科目群や専門力育成科目群を配置します。
・実践力育成発展科目として、地域ステークホルダーとの協働の下、地域産業の現状を把握し、実践力を育成するための科目を配置します。
・地域産業の発祥・成長・発展に関する基礎知識を学修した上で、学問的専門領域の視点から水産業、紙産業、ものづくり産業に関する知識や相互の課題について体系的に学ぶための学科科目を配置します。
・専門力育成科目では、海洋生産科学系科目として、水族生理学、養殖環境保全学等に関する科目を、紙産業系科目として、製紙技術論、材料科学等に関する科目を、ものづくり系科目として、ものづくり設計、制御工学等に関する科目の配置と、その知識を定着させるために実験・実習科目を配置します。また、マネジメントやマーケティング等に関する知識と専門性を高めるために、他学科・他学部科目の履修を推奨します。
<教育方法>
本学科は、初年次から地域産業のイノベーションを創出するために、3つのコースの横断授業を通して多様な地域産業を俯瞰的及び技術的に観察する力を養わせます。また、データサイエンスや統計的手法を修得させ、数的根拠に基づいた論理的思考力の技能を身につけさせます。初年次からフィールド系科目を実施し、地域産業・企業・団体等の調査・問題抽出、課題解決のためのアプローチ方法を修得させ、キャリアデザインへの興味・関心を高めていきます。
高年次からは、地域密着型の先端的な研究施設である南予水産研究センター(愛媛県愛南町)、紙産業イノベーションセンター(愛媛県四国中央市)及び農・工学部と密接に連携しながら、実験・実習を系統的に行い、諸課題解決に導く実践的な技術力を身につけさせるとともに、地域ステークホルダーとの協働の場に主体的に参画し、知識・技能・態度を修得させます。
- 学科のディプロマ・ポリシー(DP:卒業認定・学位授与の方針)
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<教育理念と教育目的>
デジタル化、グローバル化、産業技術の高度化・複雑化が進む一方、国内における地域産業は高齢化・人口減少とともに衰退の局面にあり、産業振興につながるイノベーションが欠乏しています。本学科では、地場産業のうち、特に愛媛県の特色でもある水産業・紙産業・ものづくり産業を教育の場とした3つのコースを配置します。農学または工学の専門基礎知識と実践的な活動を通して、専門知識の定着とコースを越えた幅広い知識の獲得、さらにはマネジメントやマーケティングなどの経済・経営の基礎を修得することにより、人と地域と産業を有機的に結び、新たな価値創造を生み出す素養を持つこと、すなわち地域産業の持続可能な発展に貢献することを教育・研究の目的としています。
<育成する人材像>
地域産業は地域振興の中核的存在として、これまで大きな役割を果たしてきましたが、近年のデジタル化及びグローバル化の中では、様々な産業分野において更なる改革や多面的な活動が求められています。このような変化に対応するためには、各種産業分野においてオープンイノベーションを持続的に行える人材の育成が急務となります。また、そのイノベーションを創出するためには、技術力のみならず課題設定力・実行力・経営力などの複合的な力を備え、地域ステークホルダーと協働して新たな付加価値を生み出す人材が求められます。
本学科の海洋生産科学・紙産業・ものづくりの各コースは、産業技術開発に必要な基礎理論と技術を修得するだけでなく、新技術の普及に不可欠な経営とマネジメントに関する基礎知識を修得し、多様な視点から産業分野の持続可能な取り組みに貢献できるイノベーション創出人材を育成します。<学習の到達目標>
(知識・技術)
1.水産業・紙産業・ものづくり産業等の産業イノベーションに必要な基礎的・専門的知識を修得している。(思考・判断)
2.地域産業に生起する諸課題を広範な学問領域の学際的思考から把握することができ、総合的に判断して解決策を提案することができる。(興味・関心・意欲)
3.水産業・紙産業・ものづくり産業等の特徴、強み及び課題について、自ら積極的に関心を持ち続けることができる。
4.地域社会を新たな価値創造へと導こうとする意欲を有し、産業振興と地域活性化のために、水産業・紙産業・ものづくり産業等に関する諸課題の解決に取り組むことができる。(技能・表現)
5.適切な調査・分析方法を用いて、産業イノベーションによる地域振興に必要な情報を収集・整理分析することができる。
6.自らの考えを的確に表現し、他者との間で討論・対話することができる。(協働・リーダーシップ)
7.水産業・紙産業・ものづくり産業等に関する諸課題の解決へ向けて、協働力とリーダーシップを発揮することができる。<卒業認定・学位授与>
社会共創学部の定める教育課程を修め、厳格な成績評価に基づき所定の単位を修得し、かつ社会共創GPAが卒業要件を満たした学生に対して、卒業を認定し学位(学士)を授与します。