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2018.11.08 教育

モニタリング1000里地調査:100年使われる地図作りを実施

環境デザイン学科では、県内各地で実地調査を基礎とした各種プロジェクトを「プロジェクト演習」として、2回生後期から3回生後期にかけて実施しています。そのうちの1つとして「市民調査の可能性を考える:モニタリング1000里地調査を通じて」を実施していますので、ご紹介いたします。

本プロジェクトでは環境保全に関わる実際の現場への参加を通じて、各種環境調査の基本的な手法、調査結果の分析手法、および分析結果の公開・発信や報告書作成の方法に関する技能を身につけます。また、現代社会で生活する上で必要な環境保全や生物多様性の知識、および、現代社会における市民調査の意義を理解することを目的としています。

具体的には、地元の環境NPOである西条自然学校とかわうそ復活プロジェクトとの協働のもとに、環境省主管の長期生態系モニタリング事業「モニタリングサイト1000」の1事業である里地調査を県内2箇所(東温市上林・八幡浜市八代)で実施しています。

里地調査には植物相・鳥類・水環境などの複数の調査が含まれていますが、今年度は、両地域においてこれまで人為的な課題から実施できていなかった人為的インパクト調査を中心に実施しています。本調査の目的は、相関植生図の作成を通じた里地環境の現況把握と里地環境への人間活動影響をモニタリングすることにあります。

モニタリングサイト1000は少なくとも100年は継続される超長期モニタリング事業です。そのため、今年度、学生が作成している相関植生図は、世代を超えて今後100年に渡って使用されることとなります。100年の使用に耐える地図づくりの責任を感じながら、今日も学生は地図作りに取り組んでいるところです。

植物相調査(東温市上林)

植生図調査(八幡浜市八代)

GISを用いた調査データの打込