授業紹介

生物多様性保全学

生物多様性がもたらす様々な恵み

生態系サービスの分類(環境省HPより転載)

私たちは生物多様性を基盤とする生態系から食べ物や水、安全な生活や生産の環境、レクリエーションや教育の機会など様々な恵みを受けながら、人間以外の生き物とも共に地球上に暮らしています。これら恵みのことを生態系サービスといいます。しかしながら現在は、私たち人間による不適切な資源や化学物質の利用、都市化、過度な森林伐採や農地開発などの土地改変、気候変動、侵略的な外来種の導入など様々な原因により、生物多様性や生態系サービスの劣化が急速に進み、その対策が急がれています。

本講義の目的

授業の様子

本講義では生物多様性と生態系サービスについて理解し、その持続的利用の実現に向けて、自ら方策を考えるための調査・分析・評価に関わる基本的技能を身につけることを目的としています。具体的には、生物多様性と生態系サービスの基本概念の理解、生態系の歴史と今、生態系の動態、生物多様性の危機の原因、生物多様性の調べ方と守り方について学びます。

教員からの一言

高校生までに習ってきた学習教科としての生物は学習範囲も広く、覚えることも多くて、苦手意識のある人もいるかもしれません。本講義では、教科書の知識を単に暗記するということではなく、キャンパスの生き物を題材とした生物観察や、身近な生物と環境のデータを自身で分析することで、身の回りの生物多様性を実感しながら学んでいきます。豊かな生物と環境を未来に残すため、みんなで一緒に何ができるのか考えていきましょう!