授業紹介

景観デザイン

景観とは何か?

「景観」という言葉を聞くと、街の美しさを語る際に使われる言葉としてイメージされる方も少なくないのではないでしょうか。私たちの目の前に広がる環境は、視覚的に捉えることのできる物理的なものだけではありません。その土地の歴史や風土、人々の暮らしやコミュニティの性質などが反映され、あるいは、そのような目には見えないコトによって支えられて存在しています。言い換えれば、これまでの人々の活動による結果が目の前に表れているというわけです。

地域社会と景観デザイン

景観デザインの取り組み事例(松山市花園町通り)

私たちは、このような「景観」から地域社会の課題を読み取り、解決への手がかりを探ることができます(もちろん、全ての地域課題を景観から読み解くことはできません)。

「景観デザイン」は、景観から得られた地域社会の課題に対し、人の手で環境に操作を加えること(デザインすること)によって人々の暮らしを持続的で今よりももっと豊かにしていこうとする方法です。

本講義の目的

授業の様子(外部講師によるレクチャー時)

本講義の目的として、「景観」の基礎的な概念に理解を深めます。実際の景観デザインの現場では、安全性、機能性、快適性だけでなく、歴史的な背景などその土地や周囲との関係も踏まえたデザインが求められます。その土地に住む人々の暮らしを良くするためにはどのような景観デザインに取り組む必要があるのか、実際の事例を紹介しながら手法や効果、課題について広く学ぶことをねらいとしています。