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2025.03.31 教育研究
西予市野村シルク博物館、西予市の養蚕農家および榊原研究室によるトランスディシプリナリー実践共同体の結成と協議【2025年1月27日(月)】
榊原研究室では、準正課プロジェクトとして「伊予生糸」によって特徴づけられる西予市の養蚕の文化・経済的現状を詳細に調査しました。「伊予生糸」は、農林水産省の地理的表示法にて保護されており、四国山系を源とする水を使い、愛媛県産の繭から糸をとって生糸にしたものです。
次に、西予市の「蚕糸(さんし:蚕の繭からとった天然の糸のこと)文化」の未来可能性を発展させるため、西予市の蚕糸関係者および愛媛大学社会共創学部の研究者・学生と協働し、「トランスディシプリナリー実践共同体(TDCOP)」を結成しました。TDCOPは、地域のステークホルダーと学習を重ね、価値観を変え、地域コミュニティの問題を実践的に解決する活動を展開するグループです。
また、2025年1月27日(月)に西予市JR卯之町駅前にある「ゆるりあん」研修室で、西予市の養蚕について関係者らと協議を行い、今後の活動についても話し合いました。
さらに、本プロジェクトでは、日本の養蚕業の現状を鑑みて、多様な民間セクターとの協働を模索・検討し、「マルチセクター協働」を実践するネットワーク作りにも取り組んできました。
これまでの成果は以下のとおりです。
①西予市の養蚕業の現地就業状況調査およびインタビュー
市議会議員および県外のアート関係者へのインタビュー
②「トランスディシプリナリー実践共同体」の結成
③実践共同体の正統的周辺参加の有効性および課題
④「マルチセクター協働」の未来可能性
今後は、西予市の養蚕家が異分野関係者と協働することによって、多面的な生業を創り出す可能性について実践的に研究する予定です。