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2019.04.09 研究

第5回TDディスカッション・セミナーを開催しました【2019年3月29日(金)】

2019年3月29日(金)、ラーニングコモンズ1において、第5回となるTDディスカッション・セミナーを開催しました。今回は、長野大学環境ツーリズム学部の高橋大輔教授を講師に招き、教員5人、職員3人、学生1人、ステークホルダー7人の参加の下、2018年度最終回の活発な議論が行われました。

初めに橋教授から、「大学と地域の協働による地域資源としてのため池の活用」と題して話題提供をいただきました。長野大学は地域に貢献する学術研究の展開を大学憲章に掲げ、環境ツーリズム学部では自然環境の保全をめざし生態学の視点から動物の生態や生物間相互作用を研究しており、農林水産省の「ため池百選」に選定された塩田平のため池群を中心に、2017年度から地域と大学の共同研究がスタートするなど、地域と連携した活動が活発になっています。ため池群をめぐる景観・歴史・伝統文化の継承、生物多様性、地域とのつながり、ため池の地域資源としての活用など幅広い話題を提供していただきました。

第1弾のディスカッションでは、橋教授の話題提供を元に参加者が議論し、「ため池を利用し観光資源として活かす。池を巡るスタンプラリーやマラソン大会などのイベントを開催」「ため池の副産物で地域を盛り上げる。蓮根掘り、ジュンサイ栽培、泥パックの開発、鯉料理のレシピ開発等」「ため池の維持管理のために費用や人手不足が課題。防災意識も重要である。」「ため池は危険とのイメージがあるが、夜の池や水辺の観察会で子供から大人までため池の歴史・文化を学び、身近で地域が繋がる場所とする。」等のため池を活用するアイデアや課題を抽出しました。

第2弾のディスカッションでは、2018年度のセミナーで抽出した「社会共創学部が優先して取り組むべき研究・教育・地域づくりの課題」を以下の9つに整理し優先順位を検討しました。また、高齢者の雇用、AI活用、食糧自給率向上、世代間を越えた日常的な繋がりを深める仕組み等、重要と思われる課題についても活発な議論が行われました。

○地域産業の創生による持続可能な地域づくり
○地域資源の多面的機能・価値の活用
○地域資源を核とした地域間交流の活性化
○伝統文化を基盤とした新技術開発と教育への活用
○イノベーションをどのように生み出すか? 
○イノベーション力をどのように高めるか?
○食と農のつながりを創りなおす・進化させる
○地域課題の抽出
○コミュニティのリーダーシップの形成

参加者は、各項目について配付された評価シートにより、振り返りを行いました。
セミナー終了後に評価シートが回収され、2018年度の成果を取り纏め、2019年度の活動に反映する予定です。
ステークホルダーの皆様、貴重なご意見をありがとうございました。引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。