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2020.02.10 教育研究

第4回ディスカッション・セミナーを開催しました【2020年2月2日(日)】

2020年2月2日(日)、ラーニングコモンズ2において、第4回となるディスカッション・セミナーを開催しました。教員4人、学生6人、職員3人、ステークホルダー4人の参加の下、活発な議論が行われました。
初めに北海道の虹別コロカムイの会・事務局長大橋勝彦さんから、「コミュニティのリーダーシップの形成:流域レベルで機能してきたサーバント・リーダーシップの創発」と題して話題提供をいただきました。続いて、社会共創学部環境デザイン学科の佐藤哲さんから、学生6人と一緒に虹別コロカムイの会の活動に参加した旨の報告がありました。虹別コロカムイの会の設立の趣旨は、アイヌ民族から、村を守る神として尊敬されてきた「シマフクロウ」を絶滅の危機から守るためであり、良い森作りのための植林活動、西別川の流域コンサート、摩周水環境ファーラムなど、25年間の活動の状況やリーダーのあり方が紹介されました。
2グループに分かれてのディスカッションでは、各グループに教員がファシリテーターとして入り、サーバント・リーダーシップや地域産業とのつながり、組織の持続可能性などについて、具体的な課題を抽出し、有意義なセミナーになりました。

【課題】
・「サーバント・リーダーシップ」
 地域が持っているポテンシャルがリーダー像に影響する。
 利害関係が無い、環境アイテムに気づいたリーダーがいた。
 タイプの違うリーダーが複数いる。
 行政を動かせるリーダー、アイヌ民族とも交流があるリーダー
・「地域産業とのつながり」
 活動が地域の一次産業の価値と結びつく。
 【大気と森と川と海はひとつ】を合い言葉として、産業活動や環境保全が同時に進む地
 域づくりをめざしている。活動として、西別川流域コンサートや摩周水環境フォーラム
 を定期的に開催している。
・「組織の持続可能性」
 高齢者が多いが、活動は25年間続いている。100年の森づくり事業を目指している。
 シマフクロウの声を聞いたという会員の共有体験が、グループの結束を生み、アイヌと
 自然を守るという活動の理念がぶれず、強い覚悟ができている。
 高齢者になった新しいメンバーが入会している。
 地域の未来をどうするか、シマフクロウを中心に地域の人が集まる。
 植樹活動には、全国から子供連れの親子など、200名が集まる活動になっている。