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2020.03.04 教育研究

第5回ディスカッションセミナーを開催しました【2020年2月9日(日)】

2020年2月9日(日)、愛媛大学社会共創学部のCRI-2において、第5回となるディスカッション・セミナーを開催しました。教員5人、学生12人、職員4人、ステークホルダー7人の参加の下、活発な議論が行われました。
初めに社会共創学部地域資源マネジメント学科の島上宗子さんから、「地域課題の抽出における『聞き書き』の可能性」について、SUIJIプログラムと比較しながら、以下の話題提供を頂きました。
・聞き書きに参加した高校生が大きく成長し地域も変わっていく
・参加した高校生には聞き書き後も地域に出向いて活動を続ける人々が現れている
・学生や生徒が主体的に活動し地域の中で化学反応が起きている
続いて、NPO共存の森ネットワーク事務局長吉野奈保子さんから、2002年から継続して行っている『聞き書き甲子園』で、高校生100人が森や海・川の「名人」100人を訪ね一対一でじっくり話を聞く活動を紹介され、以下の話題提供を頂きました。
・会話の一語一句を書き起こす作業をする
・先人の知恵を未来に継承する
・録音したことを書き起こす過程で何度も聞きなおし、名人と向き合い、人と人のつながりが生まれる
・聞くだけで終わりにしたくない
・何かお返ししたいという思いが生まれ、全国でいろいろな活動が動いている 等
また聞き書き甲子園18年の歩みから地域内外の人のつながりの希薄化への取り組みが紹介されました。
その後に、4グループに分かれてのディスカッションでは、各グループに教員がファシリテーターとして入り、若者と高齢者の世代間のつながりや地域の課題へのつながり、人と自然とのつながりなどについて、具体的な課題を抽出し、有意義なセミナーになりました。

【課題】
・「地域内外の人々のつながりの希薄化」
 聞くこと・対話・言葉の力→興味を持つことから共感へ→つながりの創出と深まり(裏切ってはいけない)
・「物事を動かすことの困難、地域の動きを創り出す」
 聞き書きが出発点→具体的な課題が見えてくる(棚田・海と山のつながり)→それへの対応としての協働活動
・「地域外の人が役割を果たせる仕組み」
 外から来た高校生が起爆剤→中立の立場+好奇心→外から来る人の成長・地域の課題解決への貢献