社会共創学部3つのポイント

文理融合の多彩な教育の展開

社会共創学部では、高等学校までの文系・理系に分かれた学びではなく、学部内の様々な学科・コースが展開するカリキュラムを通じて、文系・理系の両方から社会共創の基礎となる知識や理論を学びます。このため、様々な研究バックグラウンドを持つ教員スタッフが多様な授業を展開していきます。

社会共創に必要な専門知識

教員スタッフ

社会共創学部が実施する「トランスディシプリナリー教育」

既存の学問分野を最大限活用するとともに、学生とステークホルダー(※1)が「課題解決思考力」(※2)と「サーバントリーダーシップ」(※3)を活用することによって生まれる知の統合を図る「トランスディシプリナリー教育」が地域社会を導く原動力になると考えられます。

※1 ステークホルダー:企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な関係を有する者。
※2 課題解決思考力:文系や理系の幅広い教養や専門に特化した知識を修得し活用する力や物事の本質を多面的に捉える力。
※3 サーバントリーダーシップ:仲間やステークホルダーを自らが支えることで、双方の信頼関係を強固にして協働する能力。

トランスディシプリナリー教育とは
「トランシディシプリナリー教育」は地域社会が抱える課題を解決する道筋を描くための教育手法です。 具体的には、学生・教員(科学者)と地域課題を抱えるステークホルダーの双方が企画段階から学び合うことによって的確な課題を設定し、課題解決に向けて継続的に協働していくことを命題としています。この手法の導入においては、「科学と社会の連携」、すなわち「社会に実在する問題と科学をどのように繋げるか」が鍵となり、学生・教員(科学者)とステークホルダーとの協働による「知の統合」が肝要となります。 これらの多様な協働プロセスにおいて、「課題解決思考力」(修得した文系や理系の幅広い教養や専門に特化した知識を活用し、物事の本質を多面的に捉える力)と「サーバントリーダーシップ」(仲間やステークホルダーを自らが支えることで、双方の信頼関係を強固にして協働する能力)が不可欠となります。そして、様々な地域社会の持続可能な発展のために、多様なステークホルダーと協働しながら、課題解決策を企画・立案することができ、様々な地域社会を価値創造へと導く力が「社会共創力」なのです。 社会共創学部では、このような能力を身に付けるため、フィールドワークやインターンシップを教育プログラムの核に置き、4年間の学修により実践的チカラを育むことを目標としています。
トランスディシプリナリー教育とは

多彩な4学科、10コースが君の未来を創る

産業マネジメント学科
  • 産業マネジメントコース
  • 事業創造コース
産業イノベーション学科
  • 海洋生産科学コース
  • 紙産業コース
  • ものづくりコース
環境デザイン学科
  • 環境サステナビリティコース
  • 地域デザイン・防災コース
地域資源マネジメント学科
  • 農山漁村マネジメントコース
  • 文化資源マネジメントコース
  • スポーツ健康マネジメントコース

「実践」プログラムでチカラを育む

キャンパス内で学んだ知識や理論を、フィールドワーク、インターンシップなどの授業で、地域を舞台に実践します。フィールドワークでは、学科や学年の垣根を越えた仲間たちと、地域の人々と協働するチームラーニングを実践します。インターンシップでは、愛媛県内の様々な企業・団体・自治体等と連携し、就労現場を体感します。このようにして、課題解決思考力、サーバントリーダーシップなど、社会で求められる能力(社会共創力)を身に付けます。

学部のカリキュラム・ポリシー(CP:教育課程編成・実施の方針)

<教育課程の編成と教育内容>

社会共創学部では、社会共創力を身に付けさせるため、トランスディシプリナリー教育を取り入れます。このため、本学部の学生は地域社会を価値創造へと導く人材となるべく、課題解決思考力とサーバントリーダーシップを兼ね備えていることが求められます。本学部は、定められたディプロマ・ポリシーを達成するため、以下のようにカリキュラムを定めます。

・共通教育科目のカリキュラム(教育課程)
共通教育科目を通して、社会科学系・人文科学系及び自然科学系を含めた幅広い教養や語学を基に、社会人として必須の基礎力・汎用的基礎力を身に付けます。
※DP(知識・実技)に強く関連します。

・専門教育科目のカリキュラム(教育課程)
共通教育科目を基礎に積み上げられる専門教育の汎用的能力を身に付けるべく、専門教育科目を用意します。本学部は、専門教育科目を基礎力育成科目群、実践力育成科目群、課題解決思考力育成科目群、専門力育成科目群、学位認定科目群、自己デザイン科目の6つに科目区分します。

  1. 基礎力育成科目群では、科学と地域社会が連携して知の統合を構築する視点を養う科目(社会共創学概論)、地域産業の発展を根底から支える地域企業の在り方に関する入門科目(経営入門)さらには、社会調査に必要な基礎的な統計の知識とスキル、社会事象の分析の考え方を学ぶための入門科目(統計学入門)を配置します。
    ※DP(知識・実技)/(思考・判断)に強く関連します。
  2. 実践力育成科目群では、専門知識の活用力・理論に裏打ちされた実践力を身に付けるために、学年進行に応じて、実践基礎として学部共通(入門版)のフィールドワーク科目及び体感学習の場・知見実証の場である地域社会に出ることで分析手法とデータの活用方法を学ぶプロジェクト演習科目をフィールド・プロジェクト演習科目として配置します。また、自己確立とキャリア探究の基礎を構築するインターンシップ科目及び卒業認定に向けたこれまでの正課教育・準正課教育・正課外活動での学習の振返りを行った上で、学位認定に必要な知識や情報を収集し、自ら課題解決の策定及び成果発表をサポートする社会共創演習科目をキャリア育成科目として配置します。その上で、各学科の学生が地域社会における諸課題を解決する能力を身に付けるべく、実践力育成発展科目を配置します。
    ※DP(思考・判断)/(興味・関心・意欲・協働)/(技能・表現)/(リーダーシップ)に強く関連します。
  3. 課題解決思考力育成科目群では、多様な課題を発見・解決するための素養を引き出すため、各学科の固有の専門領域横断的な科目を必修科目として配置するとともに、専攻以外の専門分野の基礎知識を総合的かつ体系的に学ぶ学際的パッケージ科目を配置します。
    ※DP(知識・実技)/(技能・表現)に強く関連します。
  4. 専門力育成科目群では、基礎力育成科目群で修得した社会共創基礎力を基礎にした上で、より高度な専門知識や理論を修得することで、実践力育成科目群において、地域社会の具体的な問題解決を行い、各学問領域における専門知識を現場で応用できるよう、各学科で必要とされる高度で深みのある専門科目を必修化し、それに関連する科目を学問系列ごとに分けて履修コース科目として配置します。さらに、実践力育成科目群で生まれた新たな関心・意欲に応え、幅広い学問領域における専門知識を体系的に修得するため、他学科・他学部科目の履修を推奨します。
    ※DP(知識・実技)/(思考・判断)/(興味・関心・意欲・協働)に強く関連します。
  5. 学位認定科目群では、学科DPにおける能力やスキルの集大成である社会共創力を修得しているかどうかが評価・判断されます。この科目群には、それまで修得できた知識やスキルを統合し、複眼的な視点から問題の解決と新たな価値創造につなげていくために、卒業研究・自由課題研究を設け、少人数教育として懇切丁寧な個別指導を行います。
    ※DP(知識・実技)/(思考・判断)/(興味・関心・意欲・協働)/(技能・表現)/(リーダーシップ)に強く関連します。
  6. 自己デザイン科目では、自己のキャリアデザインのために、広く専門的知識・技術を主体的に身に付けることを目的として配置します。
    ※DP(知識・実技)/(思考・判断)/(興味・関心・意欲・協働)/(技能・表現)/(リーダーシップ)に強く関連します。

<教育方法と成績評価>

社会共創学部は、トランスディシプリナリーアプローチに基づき、専門知たる科学知(知見からの学び)を、文理融合的思考に基づく思考知によって、体験体感の場において活用できる実践知たる現場知(現場からの学び)に融合させつつ、地域ステークホルダーと協働することで、現場での総合的判断から課題解決策を提言し、地域社会を新たな価値創造へと導くことのできる、社会共創知(文理融合思考力・協働力・サーバントリーダーシップを兼ね備えた社会共創力の源)にまで高める、従来にない独自の教育スタイルです。

・共通教育科目を通して、社会科学系・人文科学系及び自然科学系を含めた幅広い教養や語学を基に、社会人として必須の基礎力・汎用的基礎力を身に付けます。

・科学知と現場知の融合を体感するために、従来の座学系科目とフィールドワーク系科目の二本柱を往還することで学びの定着を図ります。

・専門教育科目では、地域から必要とされる「産業マネジメント」「産業イノベーション」「環境デザイン」「地域資源マネジメント」スキルを主眼とする、基礎力育成科目群、実践力育成科目群、文理融合思考力育成科目群、専門力育成科目群、学位認定科目群、自己デザイン科目で構成し、トランスディシプリナリーアプローチに基づいた教育・研究を実践します。

・多くの授業において、反転授業・プレゼンテーション・グループワーク・ディスカッション形式のアクティブ・ラーニングを取り入れ、主体的な学びを促進します。また、学生は学部独自の学修ポートフォリオを半年ごとに記述し、ふりかえりに基づく自己評価及び目標設定を行います。

・ 授業時間外学習に充てる時間を十分に確保できるように履修登録制限を設けています。

・ すべての授業において、客観的な評価基準に基づいて、筆記試験、口頭試問、レポートなどにより厳格な成績判定を実施します。

・ 卒業見込基準として、3年次後学期終了までに修得しなければならない単位数や授業科目及び社会共創GPAを定めています。

<カリキュラムの評価>

授業アンケート、卒業者アンケートなどの調査及び学生と教員との懇談を実施し、学部共通科目における教育効果や科目間連携を検証します。さらに学修到達目標の達成状況についてディプロマ・サプリメントデータを活用し、カリキュラムの改善に努めます。

カリキュラムの概要

カリキュラムの詳細

各学科のカリキュラム

学部独自の徹底的なキャリア教育

社会共創学部のカリキュラムには、地域の人々と協働し、社会共創の基礎的知識と就業力を段階的に学ぶ環境が整えられています。社会で働くための視点や素養が日常的に磨かれ、地域社会が求める人材となれることが社会共創学部最大の強みです。

リーダーシップ入門
 授業概要はこちら
   

 

就職支援・就職セミナー

就職支援・就職セミナー

就職活動とは、自己の経験やスキル、性格、ライフスタイルなどを理解した上で、キャリアをデザインし、未来の自分を現実にしていく活動です。その際に重要となるのが、フィールドワーク・インターンシップを中心とした授業で培われた個々の能力を企業・組織においてどのように活かすかをしっかりと理解することです。社会共創学部では、就職活動で必須の「自己分析」、「業界・企業研究」、「エントリーシート作成」、「面接・グループディスカッション」で求められる、自己理解力、コミュニケーション力等を高めることを目的とした学部独自の多様なセミナーや個別・少人数の講座などを設け、みなさんの夢の実現をサポートします!

学修ポートフォリオ活動

eCrip
社会共創学部では、WEB上の学修ポートフォリオシステム「eCrip」を活用し、正課教育・準正課教育・正課外活動における学修歴や学修成果物(レポートなど)を基に、定期的に自己の学修のふりかえりを行います。このふりかえり作業では、評価指標に基づいた自己評価及びその理由、今後の課題や取り組みについて記録するとともに、自己評価の根拠となる学修成果物なども蓄積していきます。また、これらの記録を学生と教員が共有し、互いにアドバイスをしあうことで、さらに学びを深め、今後の学修計画やキャリアデザインに役立てています。大学生活の成長記録を残し、将来をデザインするツールとして積極的に活用していきます。

DSD(ディプロマ・サプリメント)

DSDとは、学生が授業などを通して自分が成長したプロセスと達成度を可視化して、身に付けた学修能力を客観的に社会に提示するためのものです。
DSDには、定量的データとして「専門学修力」「ディプロマ・ポリシーの達成度」「愛大学生コンピテンシーの達成度」が各科目の成績から自動的に計算されて数値で表示され、1年次から4年次にかけて自分の成長のプロセスを客観的に確認することができます。また、定性的データとしてeCripに蓄積したこれまでの活動記録を言語化して、自分を成長させた特筆すべき活動を記入することができます。
このようにして作成したDSDは、就職活動時にエントリーシートを作成する際などに、自分をアピールするために有効的に活用していきます。eCrip、DSDを使ったポートフォリオ活動は、社会共創学部での多様な学びを定着させるとともに、皆さんの未来を切り開いていくために必要不可欠な活動です。社会共創学部の学び方を身に付けて、社会に旅立ちましょう。

 

想定される進路

産業マネジメント学科

製造・サービス関連の民間企業、金融機関、国税専門官など専門性の高い公務員、税理士 など

産業イノベーション学科

水産関連の民間企業、紙関連の民間企業、機械・電気関連の民間企業、水産系・地場産業に強い公務員、研究機関 など

環境デザイン学科

技術系公務員、環境資源系民間企業、インフラ系民間企業、設計会社、コンサルタント会社、国際機関の職員 など

地域資源マネジメント学科

農林漁業関連の民間企業、農林漁業の各種組合、公務員、観光関連の民間企業、スポーツ関連の民間企業 など

学部のディプロマ・ポリシー(DP:卒業認定・学位授与の方針)

<教育理念と教育目的>

社会共創学部は、従来とは異なる大学の枠組み、自然科学や社会科学の枠を超えた文理融合型の教育・研究の展開と政策策定者や利害関係者など地域ステークホルダーの参画による協働「=協働企画(Co-design)・協働生産(Co-production)・協働提供(Co-delivery)」、すなわちトランスディシプリナリー (transdisciplinary)教育・研究を行っています。この手法は、個々の現実的課題の解決に必要な知見や技術を創出するためのプロジェクトテーマ・課題を設定し、その成果を実社会で活用するために、研究者・学生と地域ステークホルダーが継続して学び合い、協力して取り組むものです。したがって、「社会共創学」は、絶えず変化する理想と現実のギャップを埋め続けるべく、文理融合思考の下、大学と地域ステークホルダーとが協働しながら、地域社会が抱える諸課題を解決し、本来あるべき姿を究明すること、すなわち地域社会の持続可能な発展に貢献することを究極の教育・研究目的としています。

<育成する人材像>

社会共創学部は、様々な地域社会の持続可能な発展のために、多様な地域ステークホルダーと協働しながら、課題解決策を企画・立案することができ、サーバントリーダーシップを発揮して様々な地域社会を価値創造へと導く力(=「社会共創力」)を備えた人材を育成します。また、そうした人材には、現在あるいは将来の諸課題に対して自ら積極的に関心をもち続けていること、広範な学問領域における教養や専門的知識を身に付けていること、文理融合の学際的思考から総合的に判断・行動できる実践力と専門力を兼ね備えていることが求められます。

<学習の到達目標>

(知識・実技)
1.文系や理系の広範な学問領域における教養や専門的知識及び高度な実技力を身に付けている。

(思考・判断)
2.地域社会の多様なフィールドにおける諸課題の解決に向けて、的確な学際的考察及び総合的判断ができる。

(興味・関心・意欲・協働)
3.地域社会の諸課題に対して自ら積極的に関心をもち続けることができる。
4.地域社会を新たな価値創造へと導こうとする意欲を有し、地域社会の諸課題の解決に取り組むことができる。

(技能・表現)
5.地域社会の諸課題の解決に必要な情報を収集・整理・分析できる。
6.自己の思考・判断のプロセス及び結果を他者にわかりやすくプレゼンテーションできる。

(リーダーシップ)
7.地域社会の課題の解決に向けて、サーバントリーダーシップを発揮することができる。

<卒業認定・学位授与>

社会共創学部の定める教育課程を修め、厳格な成績評価に基づき所定の単位を修得し、かつ社会共創 GPA が卒業要件を満たした学生に対して、卒業を認定し学位(学士)を授与します。