お知らせ詳細

2018.11.20 行事

社会共創学部寄附講座“松山ブンカ・ラボ”キックオフシンポジウムを開催しました【2018年11月3日(土)】

社会共創学部「松山アートまちづくり寄附講座」は、文化芸術をキーワードに、「市民全員が“まつやま文化人”」を目指し、活力のある地域社会を形成することを目的とし、本寄附講座内に設置した『松山ブンカ・ラボ』が、松山市文化芸術振興計画で掲げる3つの戦略(①総合情報戦略、②文化創造戦略、③ことば文化発信戦略)を実施します。

去る11月3日、本寄附講座設置のキックオフとして、市民がアートの社会での有用性を問い直し、文化芸術の当事者となるための視点を議論することを目的とした「アートは社会の役に立つのか?~文化芸術とまちづくり~」を、一般市民130名参加の下開催いたしました。

松山の文化について講演する徳永高志氏

はじめに、徳永高志氏(NPO法人クオリティアンドコミュニケーションオブアーツ 理事長)が、「松山ブンカ・ラボ誕生まで~松山の文化政策(文化行政)の変遷を見る」と題して、俳諧や能楽など松山市の文化的特徴や、芸術活動について解説され、歴史的な考察から導かれる文化芸術とまちづくりを考える上でキーとなる視点「受け継ぎ・損なう」、「中世的自由」挙げ、シンポジウムは幕を開けました。

文化芸術活動について講演される伊藤裕夫氏

次に伊藤裕夫氏(日本文化政策学会 前会長)が、「文化芸術活動および文化政策における中間支援とは何か」と題して、文化芸術に係る政策および市民活動の変遷についてわかりやすく説明されました。特に市民活動は、歴史的に見て「限界芸術」(芸術と生活との境界にあたる作品(鶴見))がもつアマチュア魂によって引き起こされる、「革命性」に注目することが特に大きな視点である一方で、その対立軸ともなるマスカルチャーと文化芸術振興との関係性をどう考えるのかという問いが立てられました。

お2人の話題提供・問立てに引き続き行われたパネルディスカッションでは、徳永氏、伊藤氏のほか、大澤寅雄氏(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室 主任研究員)、宮下美穂氏(NPO法人アートフル・アクション 事務局長)を交え、文化芸術活動のありかたを「アート、社会、市民」双方の視点から議論しました。

登壇者、参加者双方で文化芸術活動のありかたを議論

『松山ブンカ・ラボ』では、市民参加プログラム「まちと文化とアートの学校」、「ブンカ・ラボ・ミーティング」を12月以降も随時開催し、本シンポジウムに引き続き、市民の方々と共に松山市の文化芸術振興について学び、市民全員が“まつやま文化人”を目指します。

「まちと文化とアートの学校」の開催は以下のとおりです。是非ともご参加ください。

第1回 2018年12月15日(土)
「 再考!アートは社会の役に立つのか?」 
スピーカー:戸舘正史(松山ブンカ・ラボ)
第2回 2019年1月26日(土)
「草の根の居場所づくり」
スピーカー:浦岡雄介(私設公民館 いさざ会館)
第3回 2019年2月23日(土)
「 市民・地域・福祉・教育と向き合うアート」
スピーカー:多田淳之介
      ( 埼玉県富士見市 キラリ☆ふじみ芸術監督)ディレクター)
時間 ▶ 14時~16時
会場 ▶ 愛媛大学総合研究棟2、3階
 ラーニングコモンズ2
定員 ▶ 30名
申込 ▶ eメール(todate.masafumi.xc@ehime-u.ac.jp)で「まちと文化とアートの学校」参加希望と明記の上、住所、氏名、電話番号をお知らせください。